往年のX-E2とXC50-230llの名コンビを持ち出してみた

X-E2 XC50-230ll

ひさしぶりにわたしをフジの樹海に連れ込んだX-E2にチープだけど日中ならよく写るXC50-230llを着けて梅を撮ってみた。

フジのカメラの一台目はX-M1というフジ最小のカメラだった。スナップ写真をやりたくて、ほんとはRICHO GRかNikon Coolpix Aが欲しかったんだけど、このX-M1がディスコン後でたたき売りされていて、同じAPS-Cセンサーサイズだし、このサイズならレンズ交換式だっていいじゃんということで、不度胸を決めて買った。

写りは期待通りだったけど、わたしの目には液晶画面だけのカメラは無理だった。

ここからフジの樹海のはじまり。でももう予算もない。で、ヤフオクやら中古カメラでファインダーのあるフジのカメラを探して、結局ヤフオクのお宝物件にあたって、まぐれみたいな価格で落札した。出展者はおそらく新品で仕入れてレンズばらして転売することが目的の人のようだったが、出展数や文章が明らかに不慣れで(小さく申し訳無さそうに「新品」と書いてあったり)、おまけに平日の変な時間が落札時間になっていた。ボディだけの新品の本体を30,500円で落札した。というか適当に金額入れて翌朝見たら勝手にわたしが落札者になっていた。それがこのX-E2だった。

X-H1 XF35mmF1.4R

1670万画素のAPS-Cセンサー、ファインダーを上部左につけたレンジファインダー型、液晶は104万ドットで固定式、小さいストロボがポップアップして使える2013年、今からちょうど10年前の商品だ。

X-M1に着いてきたレンズはチープな標準レンズXC16-50とパンケーキ型の単焦点XF27mmF2.8、これを使って、さっそく使い始めた。それまでNikon1 V1とPanasonic FZ1000という共に1型センサーのカメラから一歩踏み出た画質はさすがフジという色味も相まって、一気にわたしを写真の沼に引きずり込んだ。コロナになってライブ配信が仕事上必要になりたたき売りされていたX-H1が我が家に来るまで約5年の間におそらく12万回くらいはこのX-E2のカメラらしく心地よいシャッター音を聞いたと思う。

そして今日装着したレンズXC50-230llは、X-E2を手に入れた直後、これもヤフオクで同じようにレンズをバラして売っているのがみえみえな物件を落札した。2万円くらいだったと思う。フジのXマウントで頭文字がXCなものはプラ製のチープなすなわち廉価シリーズで、この望遠レンズもそうだ。ただし作りがチープなこととF値が4.5-6.7と暗いことを除けば、ユーザーの中では評判がいいレンズだ。

写りはご覧のとおり安くても現代のレンズと言う感じで、とても解像している。230mmは35mm換算で350mmくらい、鳥を撮るには短いけれど、こんなふうにテレマクロ的な取り方だとボケもおとなしいし、軽いことや値段が値段なのでラフに扱えることも味方して、このE2をメインで使っていた5年間の写真のかなりの枚数はこのレンズを着けて撮ったものになる。

今わたしはメインをX-H1、サブをX-T20、どちらも古くなってしまいつつあるけど、この2台に配信も含めて任せていて、X-M1は古い光学ファインダーをシューに載せて「オレのLeica」白黒スナップ専用に、このX-E2はスタメン落ちして防湿庫の中で出番を待つ身になってしまった。

ただ、これら4台の中で、色がいちばん落ち着いていると感じることがある。長年撮ってきた慣れというかこれがデフォルトだからかもしれないが、H1はちょっと淡白に感じるし、T20は黄色にやや転んでちょっと絵の具的だなと感じることがある。この写真が物語ってくれているように、X-E2がいちばん落ち着く「重さ」なのだ。

それとこのカメラは、持ち出したい感覚と、鞄からさっと出して撮りたい欲みたいな、つまり撮る気にさせる大きさと雰囲気をもっている。X-H1は大きいし、X-T20はサイズが小さめで機動性もいいけど何故だろう、性能はこのX-E2の上を行っているのに、さっと出してスッと撮る感じがあまりしないのはファインダーを除いてちゃんと撮ろうとしてしまうような気がするから?ここはなぜかわからないけど、このXF27mmのパンケーキレンズは圧倒的にX-T20よりこのX-E2が似合う、かっこいい。

とはいえ、フジ自慢の白黒フィルムシミュレーションACROSSが未搭載なこと、これは一度ACROSSを使ってみると痛い。持ち出す際にいつもX-T20にするかE2にするかは毎回迷ったあげくに、結局ここでT20に軍配を上げてしまっている。

撮る気にさせてくれるのは圧倒的にX-E2なのだけど、X-H1のサブカメラとしてはX-H1を撮る気にさせないとならないからつまりE2はサブ機には向いてなくて、単機でスマートに持ち歩くのがいいのかもしれない。

そんなわけでカメラ自慢なだけの投稿になってしまったけれど、写真のとおり、10年経ってもまだ現役でこんな写真が、しかもチープな純正望遠レンズで撮れるんだよすごいでしょということで。

このレンズはまだ現役で売られている。ワンランク上への買い替え対象なのか中古市場でもよく見かけて、昨今の値上げブームの中でもさほど上がっていないように思える。

X-E2は一時期はX-M1と並んで、コスパのいいフジの中古機として噂されていたようだけど、さっき調べてみたら程度Cな中古が46,000円くらいでした。

X-H1 レンズ不明SuperTakumar55mmF1.8?

M-ROKKOR40mmF2を装着したX-E2。どう見てもかっこいい。これを持って都会のどこかを切り取りたい。

このレンズがX-H1やT20より明らかに似合うと思うだけで、このX-E2は十分大切に持ち続ける価値があるとわたしは思うのだけど。

いかがですか?

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