オールド中望遠レンズを撮り比べてみた Nikon,Canon,M-ROKKOR

X-H1 Canon FD135mmF2.5

桜が足早に散った途端、間髪入れずにチューリップがやってきた。

車を1時間ほど走らせて人があまりいない穴場スポットに向かった。

オールド中望遠レンズの比較撮影をする絶好のチャンスなのでFUJI自慢の純正XF56mmF1.2、Nikkor85mmF2、M-ROKKOR90mmF4、CANON FD135mmF2.5S.Cを撮り比べてみた。

適当な手持ちスナップだが設定などは基本的に変えておらず、違いがわかるように並べてみた。

FUJIFILM XF56mmF1.2

 

X-H1 XF56mmF1.2R +ND8

一枚目はFUJI自慢の単焦点XF56mmF1.2にこのままだと明るすぎてシャッターが降りないのでNDフィルターを装着して開放で撮影したもの。さすが今のレンズは開放でも破綻せず正直に写してくれる。ただ晴天だとこのレンズの良さである空気感が演出されず、個人的にはちょっと場違いな感じがした。

Nikon Nikkor85mmF2

 

X-H1 Nikkor85mmF2.0

Nikonは古いレンズでも解像感は抜群で、このレンズも多分にもれず実は絞ってこそのレンズだとわたしは思っていて、こういうボケ感勝負な局面ではどうかなという感じ。ご覧のとおり背景ボケはけっこう暴れている。これは50mmF1.4などの他のレンズにも感じることだけど、いざボケで勝負しないものだとこのレンズにしかない模写をしてくれる。この作品はちょっと不利。

Minolta M-ROKKOR 90mmF4

 

X-H1 M-ROKKOR90mmF4

Minoltaの名機CLEの付属レンズとして手に入れた中身がライカなこのミノルタ。このブログで何度か作例を紹介しているが、今回もまたこのレンズがいいところを持っていきそうだ。背景ボケもなめらかでどこかやさしい印象だがピントを合わせた背の高い個体はしゃきっと立体的に写っている。開放でF4と暗いところで使えないのが欠点だが、曇天のモノクロ写真でもハッとするような個性を出してくる一本でもっと使い方を知りたくなる未知のレンズだ。

Canon FD135mmF2.5S.C

X-H1 Canon FD135mmF2.5S.C

オールドレンズの135mmは人気がなくどのメーカーのものもリサイクルショップで売れ残っていることが多かった。この個体もジャンク箱から確か500円で手に入れ、分解レストアした。

このCanon FDが実はここ一発で決めてくれることがある。持ち前のコントラストでこのように原色系の被写体には強い。明るいしボケも比較的滑らかで解像感もある。ただし重いのが弱点。

今回のレンズは純正を除いてすべて70年代半ばから後半の製品で、この頃になるとオールドレンズといってもかなり現代に近い写りをする。オールドレンズの味?欠点?表裏一体な低コントラスト、騒がしいボケ、逆光でのフレアやゴーストが、おそらくレンズコーティング技術の進歩によって軽減され、各メーカーが競いながら「より良い製品」を作り出していたことが撮るだけでなく手に取るだけでも伝わってくる。

ここに登場したレンズはどれも、姿、手触り、そして写り、どこか威風堂々としている。

いい時代だったのでしょう。

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