街道を走っていて目に止まった自生の桜を白黒で撮ってみた。こういう写真は結局のところ、車を停めるかどうか、これにかかっている。心が動かなければ、動いても先を急いでいたり、心に余裕がなければわざわざ停めにくい道でなんとか駐車できる場所を探したり、ときにUターンして戻ってきたりしない。
この古いニコンのマクロレンズは実に優秀で、見ただけではオールドレンズか純正の現行品か見分けがつかないほど解像力がある。一瞬光りが後ろからひとつの個体を照らしたところを撮ってみた。
キットレンズとして安いFUJIについてくる望遠ズーム、中古なら2万くらいで手に入るプラスチック製のチープなレンズだが、フジユーザーの多くが写りの良さを口にしている。テレマクロとしてもご覧のとおりの出来栄えで、フジのカメラを手にして数年間、投稿する写真の半分くらいはこのレンズで撮影してきた。暗いのが難点だけどこのように昼間使うぶんには何の問題もない。よく写る。
NikonのオールドレンズNikkor85mmF2.0で撮影した一枚。このレンズはジャンクでなくキタムラで1万円くらいだったか。通常価格の半値以下だったので即決して手に入れたもの。85mm近辺だと人物写真用と思って手に入れてみたが、実際はこのような絞ってこそ真価を発揮するレンズのようだ。
霞ヶ浦湖畔のりんりんロードというサイクリング道路。家族連れがゆっくりと桜を見ながら行き過ぎていった。ここは桜川という名前のとおり、桜並木がずっと続いている。ちょっと懐かしい色味の仕上げにしてみた。
X-E2は今年で満10歳の古いミラーレスカメラでレンズもこのカメラのキットレンズ、この長年の相棒を久しぶりに持ち出してこの写真を撮った。こういうスナップ写真はカメラの機動性、取り回しの良さと、親しみやすいフォルムが好ましい。大きくいかついカメラだと後ろ姿でも、人物にレンズを向けにくいから。霞ヶ浦湖畔のこの公園の微笑ましく懐かしい風景を切り取って、懐かしい仕上げにしてみた。このレンズはレンズ交換式カメラ後発メーカーの富士フイルムがデビューするときに作った、かなり気合の入った製品らしく、絞り値のはじまりがF2.8と他社メーカーより明るく、ご覧のとおりのキレも自慢で、スナップには快適だ。X-E2もご覧のとおりまだまだ現役でいける。他のXに比べて色味が若干濃く、青に傾いているので、ここだけの話、以降のXよりわたしはこのE2の色が好みだ。
今年の桜は駆け足で、満開になった途端に散り始めていった。温暖化?ちょっと寂しい気がする。
人は桜を待ち焦がれるくせに、満開をすぎると途端に冷たい。
なにかを切り替えるようにできているから?年度が変わって忙しいから?
昔の両親や子供の頃を思い出すから?
そんなわけで今年も桜を撮りました。カメラをはじめて7回目の桜、がんになって7回目の桜。
還暦の桜でしたね今年は。
日本人だからやっぱり特別な花ですね。
では。
また来年。