
昨日はひたちなかサムシングで演奏させていただきました。
定期的にもうかれこれ10年も呼んでいただいております。その間がんになったりコロナになったり還暦になったりいろいろなことがあっても、変わらずに扱っていただいてほんとにありがたいことです。
ここではワンステージ目のはじめはギターソロなので、今でこそ当たり前みたいにぷりんちゃんねるでソロギターやってますが、ここでやらせてもらってるソロギターの経験と反省の繰り返しで今に至っております。というからには最初はもう「なんちゃって」に毛が生えた程度のハッタリと出たとこ勝負しかないような、実にお粗末な演奏でした。
お酒の入ったお客さん相手で、話したい人もいるし黙って耳を傾けてくれる人もいる、この環境は鍛えられます。通用しない演奏だと一曲くらいしか聞いてもらえないし、乱暴やってもギター一本だから空回りしてバカみたい…と、何度泣いて帰ったことか…。ソロギターの即興演奏はとても難しいです。
いろいろ失敗を繰り返してわかりかけたことは、ソロは音色と「間」、すなわちサスティーンが勝負かな。お客さんの数に関係なくこれらを制御できている演奏のときは店内の空気が変わるのがわかります。そうなるともうあとにはひけず、勢いやハッタリで突破すると壊れてしまうこの空間との勝負になるんですが、こうなると心が勝つか負けるか。大げさですがソロ・ギターの場合、あるべき音が途切れたら終わってしまう、かとって慎重過ぎると即興演奏が持つ鮮度やキレがなくなって日常を忘れられるような演奏にはならなくなる、まさにブレーキとアクセルを同時に踏んで走行するような…、こんなこと続けていたら故障してしまいますね、ブレーキとアクセルを上手に使いこなせればいいんですが。
ここのカウンターテーブルは、40年もの歴史を刻んでこのようにとても写真写りがいいので、ついオールドカメラを持参して撮影させてもらってます。
この日の被写体はMinolta CLE。Leicaと共同で作ったあと色々あってMinoltaブランドという伝説のカメラです。