みなさま こんな時間にこんばんわ。
ナガイネ!で勝負のフンドシブログ、タンゴ解説、番外編を連載でお送りしております。
前回のフンドシ、お読みいただけましたか?
けっこう気合いで書いた自信作だったのですが。反応は実に静か。
いつも静かなのは、いいんですが、今回はネタがネタだけにとても不安。
なんつっても、自分に経験のない話を、さも経験があるように、ずっと昔から知っているような文章で書いてしまいまして。
もしかして、多くのタンゴな知り合いは。怒っているのではなかろうか。
もう誰も口をきいてくれないのではなかろうか。
ワタクシ、もう10年やってきたんですよ、タンゴ。
その10年を、たかだか1本のフンドシ論文がリセットして、なかったことにしてしまうのか。
人生ってキビシイね。
人生によくある、落とし穴ってやつですね。鼻の穴じゃないですよ、墓の穴のほうね。
…、だとしたら、一体どこがまずかったのか。
女性ダンサーをソ連とかスパイとか、これが反感を買ったのか。社交ダンスとアルゼンチンタンゴのダンスを、しかもフォークダンスと盆踊りまで混在させて、十把一絡げに扱ったからか。
でもさっきうちの奥さんに何気なく「ペアダンス」って聞いたら、即座に「フォークダンス」と言っていたから、立ち位置としては異端ではないはず。
やはり、最後の 背 負 い 投 げ が、google検索フィルターに引っ掛かったのか、おそらくここですね。ココがいちばんまずかったのかもしれません。
なので、前回の当てずっぽうな文章を、
背負い投げのご本人に検証していただきました。
——–
ichiro: おはようございます。
kenji: 準備OKですよ!!
ichiro: ありがとうございます。JRのように正確な時刻に開始でございます。少々お時間を拝借いたします。
kenji: 大丈夫です、途中でトイレに行ってもだれも怒りません。
ichiro: それはよかった。
ichiro: まず前回のフンドシ、ついに未踏の「ダンス」を題材にしてしまったわけですが。お読みいただけましたか?
kenji: 予習として、さっき再び読んでいましたが、いやあ面白いねえ。
ichiro: ありがとうございます。まあお笑い方面はいいとしまして。この情報、あやしいかどうか。これをまず順を追ってお聞きしたいと思います。
ichiro: まず、ケンジ師匠は、フォークダンスでがっかり派、それともやはり天性のもので、はりきって踊りまくり派、お子さんのときは、どうでしたか?
kenji: イチロウさんのブログ通り、気になる女の子の2,3人前で曲が終わってしまう派ですね。高校が男子校ですから、中学のフォークダンスが終わってから女性と手をつなぐこともありませんでしたねえ。それが今は毎日女性の手を握り40年。
ichiro: 毎日、握ってるんですね。これがやはり大切なんですね。プロの道への根幹にあるのは、毎日握りたいと。
kenji: 最近高校時代のフォークをやっていた連中がFM桐生で番組を持っていて連絡を取り始めたのですが、八千代座のDVD送ったのですが、踊っていた私に気がつきませんでした。それくらい学生時代とのギャップが大きいんでしょうねえ。プロへの道は、ただサラリーマンが向いていないと思ったんですね。それで社交ダンスを習いに行ったら、すぐにプロにならないかと、、、。人が足りなかったんでしょう。
ichiro: アレ?大学のサークルではなく、ご自分で習いにいかれた?つまり大塚あたりの例の雑居ビルに独りで突入されたと?
kenji: そうです。大学時代はダンパが流行っていて、ダンス同好会の人がきて、教えてくれたりしましたが、さっぱり踊れませんでしたね。同志社女子大やノートルダム女子大の女の子が来たりしていましたが、サンタナの曲でルンバ踊ったの覚えています。社会人になって東京に出てきてディスコとかに行っていました。友達が社交ダンスを習うというので、最初カルチャースクールに行って、そこから雑居ビルの教室の個人レッスンを始めました。
ichiro: ダンパ?これってワタクシよく知らないんですが、ペアダンスやるんですか?
kenji: 一般の大学生や社会人の人が開くダンスパーティーですね。加山雄三の若大将シリーズでよく出て来ますよね。ペアで踊ったり、ゴーゴーダンスでおどったり。今でも八ヶ岳のタンゴ合宿に行って70年代80年代のディスコの曲がかかると、女性たちは解き放たれたように踊り狂っています。みなさん、昔はガンガンに踊っていたのでしょう。
ichiro: 愛のコリーダとかですね。
ichiro: ところで、ペアダンス、この文化ってなんで地味になってしまったんでしょうか?
kenji: 地味というか、女性が男性のリードに身を任せ、あなたのリードに島田も揺れる・・という日本人的な感覚もあるのでしょう。また、島田を大きく大胆に心地よくゆらせる男性がいないというのも問題なのでしょうか?
ichiro: 男性がんばれ!ということですね。これは知らない人には朗報と。
kenji: そうですね、ブエノスアイレスのミロンガはディスコの熱気ですし、そこで演奏するバンドはパンクなんですよ。決して地味ではないんです。
ichiro: へ?島田が揺れるまったりだけではないのですね。パンクでペアダンスと。ほんとかなあ。
ichiro: そのペアダンスなんですが?とっても素朴な疑問として…。「変な気」にはならないんですか?
kenji: ブエノスアイレスのミロンガではどんなに混んでいても、みんなガンガンに踊っていきます。それでいて周りの人にぶつからない技術があります。日本ではなんかお行儀良くかはしゃぎすぎた踊りかのどちらかですね。やはり技術かと思うのですが。あなたのリードで島田も揺れるでは、何となくしっぽりみたいな感じで、そう勘違いしている男性も多いですよ。俺のダンスは癒し系だなんて言ってるやつもいますから。その「変な気」がダンスだと勘違いしている輩も多いと思いますよ。変な気ってどんな気なのか???
ichiro: いや、その、満員電車だと逮捕される状態ですから、ムラムラとかしないのかなーと。そう思うと、ワタクシなんかはとても雑居ビルに突入は無理かと。
kenji: 私たちは 踊る技術や可能性を追求しているので、タンゴが「二人の世界を作る踊り」だとか「3分間の恋愛」だとか言う人の気持ちがわかりませんが、なんせ手を握り身体が密着しますからねえ。そんな人がいても不思議ではありませんよね。なんせ風俗営業法の問題もありますから。しかし男性は女性を動かさなければならない、大勢の人の中でぶつからないように踊らなければならない、同じステップで女性に飽きられちゃうんではないだろうか、私と踊って楽しいんだろうか、先日習ったステップを使ってみようかしら・・・・と様々なことが心に浮かぶので、最初のうちはムラムラどころではないと思いますよ。
ichiro: なるほど、ムラムラする余裕がないものなんですね。とういうことは終わってから帰りの電車でムラムラするわけですね。
kenji: 男性はいたって小心者ですから、ムラムラをどこで発散するのでしょう。
ichiro: ところで、師匠は社交ダンスからアルゼンチンタンゴダンスにという経歴をお持ちですが、これ、やっぱり西城秀樹と東条英機みたいに異なるんでしょうか?
kenji:全くちがいますねえ。私は15年社交ダンスを教えていたのですが、社交ダンスは競技会が中心となってしまい、今はプロもアマもシニアも杓子も、競技会スタイルのダンスですねえ。比較対象の世界ですから、個性は必要としないんです。決められたことをキチッとして、燕尾服とドレスの中に個性を仕舞い込みます。私がブエノスアイレスで習い始めて一番驚いたのが、自由でいいんだ、ワタシでいいんだということですね。まあ、自由であるためにはきちんとした作法、技術が必要ですが、それを用いて自由に表現できるんだということですね。それでなければ「台風」や黄色い人形は生まれませんでしたね。
kenji: 社交ダンスは イギリス人が作り上げ、ボールルームダンスとして確立しました。ワルツ、タンゴ、スローフォックスロット、クィックステップ、ウィンナーワルツ、 チャチャチャ、キューバンルンバ、サンバ、パソドブレ、ジャイブの10種目もあります。サンバにしてもブラジルのサンバと違いますし、ルンバもキューバンルンバといっていますが、キューバのとも違います。あくまでも英国人が作り上げた英国流のダンスです。
ichiro: アレ?イギリス製だったんですか、はじめて知りました、フランスとかオーストリアとかかと思っていました。
ichiro: あっという間に1時間たってしまいました。もっといろいろお聞きする予定だったんですが、これは続く~になりそうですね。では本日最後の質問しますね。
ichiro: ダンスのカップルは何で姓名の「名」で呼ぶのか、野沢&中田じゃダメなのか?
kenji: 何ででしょうかねえ、社交ダンスでしたら野沢、中田組ですよ。ロンドンでの呼び出しにはケンジノザワ&リリアナナカダでした。ケンジ&リリアナはもう商標登録みないなものなので考えませんでした。アルゼンチンのダンサーも名前しか呼ばないので、苗字を覚えなくて困ることがあります。
あのロベルトが・・・というとどのロベルトだい???カップルによっては「ロス フィルポス」
のような野沢ズみたいなカップル名もありますよ。怖いなあ。
…。
話が盛り上がり始まった頃に、「あまちゃん」がはじまりそうになってしまい、テンポが若干落ちてきましたので
今回はここまで、次回に続きます。
ケンジ師匠、貴重なお時間を、しかもipadの使い物にならない入力を駆使しての文字チャットによる、ご丁寧な説明、ありがとうございました。
…。
今回のツアーはケンリリ師匠とずっと一緒です。そのためにも、様々なワタクシたち「ダンス素人」のムラムラ、いや誤解を解いていかねばなりません。
ご覧になるみなさんもきっとそうですよね。
これもまた役割ですよ。役割。
普及委員会ね。
どうです、ちょっとは役に立ってきたでしょう。
続く…。
4 comments for “El Huracan その2”