目指せ!日本の?

みなさま、どうもお久しぶりです。

ナガイネ!で勝負とかいって意気揚々と始めたはずのフンドシブログでございます。

ところが。

ハァハァ。

なにがハァハァか。

今年はすごい。

何がか。

5月病。

昨年&一昨年のツケを払えとばかりに、やってきまして。
一昨年はまあそんなもんになっている状態ではなかったですからね。で、去年もまあまだそうで。

その分が、受信料の督促みたいに、忘れていないぞと言わんばかりに、ど~んとやってきまして。

ワタクシ、四月が誕生日なんですがだいたいこの時期からGW明けくらいは高校んときからダメダメで。

若い時たくさん転職してるのも、これが見事にこのシーズン。

ただでさえダメダメが、今年はもう見事にダメダメ。

周りのかたがたには本当に申し訳ないと毎年思うんですが、本人もなりたくてなってるわけじゃないので、ここが苦しいところです。

一昨日、「フンドシ読んでます、楽しみにしてます」とライブ現場で複数のかたに声をかけていただいて、励まされまして、やっと本日PC画面に向かって、

サアガンバルゾ…。

みなさまありがとうございます。今後ツアーに向けまして徐々に復活する予定です。どうぞよろしくお願いします。
そんなわけで、ライブスケジュールを更新しました。ミユキタンゴツアー、今年もやります、まず来月からの夏のツアー、今回はちょと短めですが、水戸、仙台、石巻、遠野、蔵王と回って、東京に戻り、江古田バディまでです。蔵王以外はフルメンバーでケンリリ師匠も一緒です。

このバンドが、私がいちばん中心としているバンドで、ところによって賛否両論なタンゴという音楽を真面目にやっているつもりのバンドです。

ところがこのバンドは、日本で活躍されているタンゴバンドなスタイルとはちょっと違うからか、「真面目に不真面目をやっている」ように異端視されているようで、首都圏だとまあマニア受けというか、一部の皆様のご支援をいただきながら、地方では何故かそこそこ人気があるという。

誤解はよくありませんよね。どんなバンドかちゃんと説明しなければ、真面目なのか不真面目なのか譜面ちゃんとやってミスしてるのか、そもそもちゃんとやる方向じゃないのかもどうもわかりにくい。
今は、なんだかわからんバンドと思うライブにはなかなか足を運んでいただけない。

いかがなものか。

なので、ここでこっそりわかりやすいキャッチフレーズを書いてしまいますよ。

 

”メザセ、ニホンノキンテートレアル”。

…。

書くならもっと堂々と書いたらどうか。

「目指せ、日本のキンテートレアル!」

どうです、わずか15文字。わかりやすいでしょう。

ああ、スッキリした。

他のメンバーはどう思ってるかわかりませんが、いちばん短く説明しろと言われればコレか。

リーダーでもない兵隊のワタクシがこんなバンドの今後を左右するようなことを書いていいのか。でも勢いで書いてしまいましたからしょうがありません。

やっぱりマズイ?

じゃあ釈明のためにもうちょっと詳しく書くと。

「目指せ、日本のキンテートレアル を利用したタンゴにジャズをふりかけたような、でもやっぱりタンゴ」

あたりでしょうか。なんか日本語としておかしい気がしますが、「日本の」がいらないのか、まあこれでいかがかと。

え?ダメ、言い訳がましい?そうですか。じゃあ。

「目指せ、未来のキンテートレアル みたいなもの」

ああスッキリ。これで5月病も霧が晴れて解消方向へ。
というのもですね、ワタクシ、このキンテートレアルというバンドをはじめて聴いた時、10年くらい前でしたか、ジャズでいうところのVSOPみたいなスーパーバンドと言われているらしいんですが、

かな~りマニアックだな~と思いましたですよ。
誰も知らない&やってないマニアックなのがお手本。いろんな意味で時間はかかるだろうがこれは…、

うまくいきゃあ、お役所仕事でいうところの 入札を行おうにも国内製造会社が一社しかない=「随意契約」。ウヒヒと思っていたんですね。

ところが。

昨今は、このウヒヒがどうやら通用しなくなりました。なんつってもやはりYoutube、持ってるケータイ電話がそのままオーディオプレイヤーしかも動画付きで、キンテートでもギンテートでもかかってしまうので、この「おそらく誰も知らない」というウヒヒが、もう使い物にならなくなってしまったわけです。

「え?好きなバンド?、それは内緒よ。うひひ。」なんて嘯いても
「どうせ、キンテートレアルだろホラ」とYoutubeの動画をチェックされながら、帰りの電車で言われてしまいます。

なので、堂々と書いてしまいましたよ。

言わなくてもいいことをこのバカときっと仲間は怒っているでしょうが、書いてしまったことはもうしょうがありません。
…。

さて。

ここまで書いてしまったら、もう一言どーしても書かねば、いや叫ばねばならないですね。
こちらはもうすでにああそうですかというものですが、一応決まりなんで。

「目指せ!日本のサルガンデリオ!」…、

「を利用したものにジャズもふりかけて、お手本がやってないもの。」

「目指せ、入札なしの随意契約!」

…。喉に刺さった魚の骨がとれたような、爽快感。

ああ、スッキリした。
サルガンデリオ?そんなもん、当時知ってるのはタンゴファンのかたと業界のかただけ(というか、タンゴを始めた当時、業界のかたが教えてくれた)。

私なんか最初に聴いたというか、ムリヤリ送られてきた参考音源のビデオで見たときに、晩年の演奏だったのもあって、こんなヨレヨレのじいさん、ピアニストは入れ歯だし、ギタリストは不動産屋のおやじみたいな、で、やっぱりヨレヨレで、ピアノとギターだけのタンゴ? これ、音楽なのか?これ、合ってるのか?こんなもんを喜ぶのがタンゴなのか と思いましたもん。

これをヤレ という命令を頂いて、それがフエゴレントというなんだかよくわかんない実にいい加減に作ったような曲で、それに輪を掛けて渡された譜面がいい加減だったので、しょうがない書きなおすかとやってみたところ。

何度聴いてもサッパリ何をやっているのか、どういう発想で楽曲が成り立っているのかさえわかりませんでした。

人間、サッパリわからないものに、ウッカリ出くわすと、たいがい拒否するか、興味津々となるかどちらかだと思います。

ワタクシ、もちろん「こんなもんやってられっか」と最初は拒否しようとしましたが、引き受けた仕事なんでその時ばかりはしょうがありませんで。

では、得意のなんちゃってモノマネ芸で乗り切ってしまえ、どうせ今回限りだろう。

今まで困った時に使ってきたワタクシのこのかくし芸。

…、拠り所とするコード進行さえわからなくて、通用しませんでした。

全く当時の私の外にある音楽だったんですね。だから骨格たるところからすでに理解の外で。

ムカつく~~。と、簡単に罠にかかって

仕方なく、分析を始めました。

ところが、このヨレヨレは、分析してみると案外緻密で。

手が震えて間違えているどころか、実に綿密にアレンジされ、一般的には仲の悪いピアノとギターという組み合わせを見事にクリアしている、どうクリアしているかというと、たいがいピアノとギターというのはピアノが土台になってギターがメロディ弾くか、たまにそれを交代するか、五分に渡り合ったとして、ぶつかり合って成立する、まあこのくらいしか私は経験がなかったのだけども、彼らの演奏は、そういう要素をすでに乗り越えていて調和している、つまり音楽としてある意味完成されていたんですね。

ここでやっと興味津々になりまして。

こんなふうに自分の持ちネタが出来たら、あとはチャッチャとアレンジして、いやアレンジどころかてきとーに弾いても、こんなふうに聴こえるように、弾ければ、これはオイシイかと。

誰もやってないみたいだし。これはマジでオイシイかも。

この軽はずみな考えが以降の自分を左右したと思います。Yes、軽はずみね。いつもこうやってきたから、今回もコツさえ掴めば、なんちゃって芸になると思っていました。

しかし今回は相手が凄すぎました。
うまくいくと「いなたく聴こえる」平たく言えば「ヘタに聴こえる」これを目指そうというわけですから、完成が見えません。
実際、ご本人たちもタンゴという音楽の中で巨匠扱いされながらも、どこか別物というか、ラーメン屋のメニューでいうところの「天津飯」みたいな立ち位置のようです。

天津飯のマネをしろ。中華丼ならなんとなくこうすればと思い当たっても、天津飯はちゃんと頼んだことが一度もないので、想像がつきません。
…。

とまあこんなことに挑戦してしまったためにワタクシ、多くの時間もジャズの仕事も縁も失いながら。

日夜、天津飯の研究を。

練習すればするほど、ヘタになる。

まさに生き地獄。
タンゴは、尺に合わせて、正確に弾いたほうがいい要素と、それではならない要素が入り交じっておりますね。
その尺で測れないところ、これが深い。具体的には音を出す行為もそうなんですが、実は出した音をどうするか、ギターしては、ここだとワタクシは勝手に思っております。

制御しろと。

音の置き場を自分で考えて、これはジャズでもやりますよね、ジャストかそうでないところか、たいがいジャズは前には来ないけど。

さらなる要素として、音符の長さを制御する、これもジャズではやります。

ジャズではインテンポになったら通常はテンポを変化させることはあまりありませんが、タンゴはこれを持ち味としています。まずここが大変でした。
天津飯で面倒なのは、独特の訛りだけでなく、

スタッカートの要素に長さがある。

高校球児の髪型で言うところの、丸刈りか五分刈りか、くらいならいいんですが、五厘刈りとか、丸刈りした2日後とか、そういう細かい長さを演じるっぽい。なるほどピックじゃムリですこれは。

こんなもんを

制御して

落とし所もいろいろ意識して、つまり気持ち前や後ろとかずらしたりして。

ヘタに聴こえるように。

それでいて、

DUO演奏っていうのはたいがい寄り添い合って助け合ってやっていくと案外簡単にうまく事が運ぶんですが

距離は一定。

つまり、それぞれが自立した

ヨレヨレ。

どうです、5月病に相応しい、思い悩んだ挙句にわけがわからない論文になってしまっているでしょう。

…。
ナガイネで勝負のフンドシブログ、ワタクシ、今回まだ少々心身のバランスを欠いているので、マニアックな話になってしまいましたが。
結論を言いますよ。
今私がやろうとしている天津飯なタンゴはですね。

ギターの方ね特に。

強引に例えるとですね、

コレはね

アメリカ産でない

すなわちアフリカ産でもない

「 ブ ル ー ス 」

よ。

なあコレリン。

いつか誰かがわかってくれるか。

さあねえ。

こんなマニアックなもん

売れないには売れないなりの理由があるんでね。

酢豚なら頼むのに天津飯なんてわざわざ頼まないでしょう。

でもメニューにある。

別に頼んでもらわなくてもいいですよ ってところにたいがい書いてある。

従って値段も安くない。

それでいいんで。

なんじゃそれは。

はっはっは。どうやったってビンボーなはずの理屈ですね。売れっこないです。
…。

GWにあったイベントで若い頃から憧れていたかたとご一緒することができました。

サルガンデリオを目指しているのですか?オトナの素晴らしい音楽ですね、期待しています

こんなメッセージを頂きました。うれしいですありがとうございます。

今ワタクシの居場所の多くがタンゴだとしたら、やることは満載です。

目指せ!とか宣言しても、完コピで満足しちゃしょうがないですから。

何でかというと、情報がなんでも手に入るこんな時代、我々じゃなくてももっと緻密にコピーする若者は近々現れるでしょう、いやもういるかもしれません。アマゾンあたりでコピー譜面が手に入るときもきっと来るでしょう。Youtubeはまるで地球上の音楽を家宅捜索しているようですから、どこにも隠しようがありません。いい音楽は必ず暴露され、お手本にされるようになっています。

そしたらやることが減ってまた居場所を探さないとならなくなりますから、早いところここを通過して、自分たちだけしか出来ない、まあ相手がいるからあまり巻き込むのはまずいんで、まずは自分しかできない、ヨレヨレな、うわ~イチロウさんどうしちゃったの~と言われて、影で「アイツヘタクソ」と囁かれて、

で、私の知らないところでほんの一部の人達だけにチヤホヤされる。ヘタクソ、チヤホヤ。

この曲はヨレヨレかつヘタクソでないと成り立たないから、しょうがねえ、あいつ呼ぶかなんて仕事が来たりして。

うーん 夢のような話です。

…。
アレ?ワタクシ5月病。そのわりにはちゃんとフンドシになっているじゃあないの。

ハァハァ。

そんなハァハァなこの春に起こった変化がありまして。

例えば、ワタクシの左手の爪。ワタクシは左利きなので左が打弦する側なんですが、ちょっと前まで爪の保護のために、いろいろ工夫して補強したりマニュキア塗ったりしていたんですが。

やめました。

ワタクシ、子供の頃にイリコとかメザシとかキライだったんで、爪が薄い。なので乱暴に演奏するとすぐに割れてしまいます。

割れたら割れたでいいか、指先の肉で弾けば(エレキならこれでもなんとかなる方法を見つけました)。どうせ黙っていてもまた生えてくるんだからいいか。

 

今まではそれこそ現場に向かうまで、どの楽器を使ってどういうセッティングにして、そもそも弦を張り替えて…と、クヨクヨウツウツ。

これもやめました。相手に聴こえる状態ならどれでもいいかと。

ここにあるこの楽器とその隣の楽器、実は値段が10倍違うんだけどな。

ギタリストたるもの、自慢の楽器を聴かせたいし、ちょっとは見せびらかしたいけれど。

いいじゃあないのどっちでも。

いいじゃあないの音が出れば。

いいじゃないの幸せならば♪

超絶技巧を喜ぶ人もいれば、上手いだけなんてつまんないという人もいる。

両方の人が同じ会場にいるんですね。

上手いに越したことはないんですよ。そりゃ楽器奏者たるもの、いくつになっても上手くなりたいですよ。

しかし。

練習して練習して本番で

どうだ!。

…、これはどうやらもう古いんじゃないかと。

練習して練習して本番は

…。いいじゃないの幸せならば♪

練習の成果や評価なんぞどこ吹く風と。

いつかこうなりたいものです。

…。

オトナの素晴らしい音楽。

先日いただいたメッセージのこの部分は心に残りました。

次の山を越えるのは、おそらくここらだな、そう思っていた矢先でした。

音量、スイング、調和、すべてちょうどよく揃っていて、でもどこかはみ出していて、オチョクっていて、スバラシイ。

ヨレヨレとかブルースとかケムにまいて書いてきましたが、本当は色々な音楽の要素が混入された素晴らしい音楽だと私も思います。

どこが登山口だかまだわかりませんがもう少しがんばってみようと思います。
さすがにネタ元、お手本とまで書いてしまったので、動画は貼り付けませんでした。タンゴな皆様はもちろんご存知でしょう。

天津飯の不動産屋のあやじは正直言って、バカテクです。もっと若い頃に知りたかったな。

…。

横浜エアジンのミユキタンゴ&ケンジリリアナ、皆様のお陰で満員御礼ありがとうございました。また夢がひとつ叶いました。

ナガイネ!でがんばるフンドシブログ、こんな駄文でもお読みいただいて、うれしいです。ありがとうございます。

 

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