みなさまこんばんわ。
長さが売りの「フンドシブログ」にようこそ。
今日の動画はコレ。
我々のこのバンドは正式名称を「EL FUELLE」と言います。エルフエジェと読むんですが何のことだかわかんないですよね。しかも読みにくい。スペイン語なので、そもそも発音がピンときませんから、へ?エルフエレ?、ハラヒラレ?ハラヒレホ?とかなんだかわかんない。なので、正式名称があるにもかかわらず、誰が呼んだか日本名をミユキタンゴ。どっちかにして欲しいところですが、どっちかにする人が決定をしないままここまでやってきたのでどっちでもいいみたいです。困りますね。
a,「今日エルフエジェってバンドのライブいってみない?」
b,「ごめんあたし違うライブ行こうと決めてたんだよね、ミユキタンゴの」
なので違う女性を誘って行ったaさんが彼女のbさんと現場でバッタリという事態になったら誰が責任を取るのか。
…。
活動現場に横濱エアジンとかなってるハウスとかけっこうジャズなフィールドがあるので、そもそも何をやっているのだかわからないかたもいらっしゃるかと思いますが、この動画のように、ジャズでいうところの真面目なスタンダードを(ちょっと変わった手法で)やっている「アルゼンチンタンゴバンド」です。
これが集合写真で。
リーダーがこの人。 この写真はつけまつ毛つけてます。
他が現在それぞれこの人たちで。
このおふたり もメンバーとして参加してくれています。
ところがいつも5人+2人でやっているかというとなかなかそうはいかなくて、ツアーの時にはまとめて日にちを押さえられてしまうので揃うんですが、そうでない時はなかなかみんなの予定があわなくて揃いません。
なので。
こういう編成や。 + 、
こういう編成で普段活動していて。 + + この編成は比較的多いかな。
おふたり と合わせて5人でミニツアーもやりました。
他にも
時にはこうとか + +
この編成もやりました。 + + 昔のフォークのバンドみたいですね。
とても珍しかったのは先月のこの編成。 + + ケンジ師匠が歌手として参加。
それと + 。リーダーがぎっくり腰でドタキャンし急遽DUOにということもありました。
つまり空いている人と現場条件で決行。
でも5人揃わないとエルフエジェとは名乗ってないから、5人編成とは何か住み分けがあるのかな。
で。このEl Fuelleなりミユキタンゴというバンド、どこが特長かと言いますと。
今回の動画の楽曲は、Canano en Paris、邦題を「パリのカナロ」という古いタンゴのスタンダードです。
当時の本場なものは。
王道でございます。
で、我々の。…。
お気づきでしょうか。演奏が雑なところはお気づきにならなくてもいいですよ。そこじゃなくって。
リズムがちょっと違うような。
裏拍でほんのり誰かがアクセント使ってます。
裏打ちね。アレ?ジャズ?
外見こそ西城秀樹と東条英機くらい異なるジャズとタンゴですが、やりかたは同じです。
音楽はジャンルに限らず、おおよそはこの裏打ちで盛り上がるんですね。
これを使っています。そしてこの要素はほとんどアドリブです。
ネタバレなことを告白してしまったようですが、このバンドの特長はズバリここだと私は考えています。
もうひとつのこのバンドの特長は、これは映像ではわからないんですが。
機動力。
現場にピアノが一台あれば、日本全国どこでも演奏可能。どうです、引越し屋の宣伝みたいでいいでしょう。
それと、(この条件はできれば避けたいところですが)、場合によっては即セッティング、即撤収可能。
昨年は19時開演の数百人の会場で18時まで現場に入れない(公共施設だと時間厳守な条件の場所が多いんですね-決まりはキマりですから、18時っていったら18時。現場が空いていても17時55分には入れてくれない)という条件も現場突入後30分後にはセッティングもサウンドチェックもさっさと済ませ、楽屋で大福食っているという。撤収なんてものの10分で、その後一寸の無駄なく駅前の和民に移動。
どうです自衛隊のようでしょう。
さらに。
狭いスペースでもダンス入り演奏が可能。先日の雑司が谷エル・チョクロでの演奏はわずか二畳以下のスペースで堂々のダンス入り演奏でした。
*この日川波ちゃんは飛び入りゲストだったので普段着です。
この写真はケンジ師匠ご本人が撮ってくれたものなんで肝心のダンサーが映っておりませんが、この広さです。
通常ダンスが入る演奏は、けっこう広い柔道場みたいなスペースで行われることが多いんですが、このように我々は場所を選びません。
さらに。これ書いていいのかな。
我々はフリーランスの集まりなので。二次団体三次団体みたいなところを挟まない、いわば産地直売方式。
つーことは、中間マージンなし? え? ここだけの話、みなさんが思っているより低予算?
これはリーダーに聞いてみないとわかんないんでご興味のあるかたはリーダーに直接聞いてみてください。
つまり
私たちはお客さんと同じ空間で生演奏をすることが好きでやっているので、折り合いがつけばいつでもどこでも。
生でお楽しみただきたい。
産地直送ですから新鮮なのが売りです。
勢い余って少々はみ出したりずっこけたり曲がったキュウリみたいなところも含めてここがウリですよ。
お客様の顔が見えるところで空間を共有するのがやりがいでありますから、顔が見えるどころか膝を突き合わせるようなところでも…、もう会社面接の距離、いや職員室で説教される教師と当時の私より近いです。これもまた醍醐味でございます。
生のバンドネオンを膝と膝を付きあわせて聴ける、リリアナさんの足が目の前をピュッと通るような距離でダンスを堪能できる。ギタリストの「独り会議」やボヤキも み~~んな「生」ですよ。
来月の3/17に珍しく山手線内でフルメンバーが揃うライブを予定しています。恵比寿の駅前にあるアートカフェ・フレンズというお店での演奏です。まさに駅から0分。都内では貴重なフルメンバーの演奏を是非この機会にご体験ください。お待ちしています。
…。
ああ長い。
Yes、フンドシブログよ。
さらに続きます。
音楽は演じるほうも聴く方も、ひとつの宿命を抱えております。
すなわち音楽はどんな名曲でも名アレンジでも必ず飽きるようにできています。
だからと言って。タンゴは日本ではとてもマイナーな音楽なので、有名な楽曲を無視してマニアックな曲やオリジナルばかりというのは、タンゴをあまりご存知ないかたや年配のファンのかたはきついかな。
つまりどうしても同じ有名曲を何曲かは演奏するのがマイナー音楽を演じるものの礼儀であろうと。
ところが毎回聴きにきていただけるリピーターのかたもいらっしゃいますから
毎回同じでは、また同じかよーもう聞き飽きたーと思われてしまいます。
やってる本人も飽きてしまう。あー腹減った~とか注意散漫になっても足で弾けるほど慣れて、飽きてしまう。
だったら「今日のクンパルシータ」「今日のエル・チョクロ」みたいにしたら良いのではないかと。
ジャズが得意とするアドリブ要素は、単にかっちょいいアドリブフレーズを披露するものだけじゃなく、むしろ本質はその裏にあるリズムの駆け引き、誰がどこをやるかという駆け引き、その場所で思いつくイメージ、つまり会話にあるんですね。
うちはダンサーさんも含めて、この会話の駆け引きが最大の売りです。ダンスも曲によってアドリブで来ますから、こちらも見て音の居場所を自分で探すという瞬間芸、「今日のパフォーマンス」です。
どうです、思いつきで適当にやってると思うでしょう。
ところがその場でてきとーにやるだけじゃコレ、案外うまくいかないんで、この今日のために昨日より前からああなったらこうしてやろうとか、ああしてやろうとこっちが先手でやってやろう、おいしいところとってやろう…、悶々とイメージしましてね。
ジャズと同じ手法ねこれこそ。
これでもって新鮮さを保てたらと。
曲がったキュウリでも採れたてがいちばんよ奥様。
曲がってないとならない理由はないんですけどねオクサマ。
今回の動画曲「Canano en Paris」は、とてもキメキメな曲で、あまり自由にならない方向を持っています。
キメるところをキメるのもタンゴの魅力ですから。
というかそういうハードルがないとこれまたタンゴの魅力は半減してしまいますから必要な要素です。
つまりどっちもやんなきゃなんないし、どっちも半端じゃカッコ悪い。
ところがこのバンドのギターの人はとってもコレが苦手。
渋々弾いていますね。顔に書いてありますね例によって。
そのわりにはうまくいくと
案外偉そうに鼻がふくらんでいますが。
それよりもあそこは誰でも弾けるところなんだから、練習するっていうより覚えていけばいいのにね。